価値が大きく下がる注文住宅は出口で後悔。中古を選んで資産を守ろう

注文住宅はダメ 自宅購入

子供が生まれたから、そろそろ家を買おう!と思うご夫婦はたくさんいらっしゃることでしょう。

色々な選択肢の中から「注文住宅」を検討される皆さま、どうか最大のデメリットを理解してからにしてください。

注文住宅を建ててから後悔することといえば間取りや設備が一般的ですが、もっとも深刻な後悔はお金に関することです。

間取りや設備の失敗はあっても暮らしていけますが、お金の失敗は場合によっては暮らしが立ち行かなくなります。

この記事ではなぜ注文住宅がダメで、どうして中古住宅なのかについて解説します。

注文住宅と建売住宅と中古住宅

戸建てには3種類あります。
・新築の注文住宅
・新築の建売住宅(分譲住宅)
中古住宅となった注文住宅と建売住宅

それぞれどのような特徴があるのか解説していきましょう。

自由につくれる注文住宅

家族の好みやライフスタイルに合わせた家をつくれます。
家や暮らし方に対してこだわりがある人にとっては、満足度は最も高いでしょう。

建売住宅に比べて決めることが多く、予算もオーバーしがちです。
資金と時間に余裕があり、家づくりを楽しみたい人に向いています。

仕様が決まっている建売住宅

より多くの人たちが好む間取りや設備・仕様でつくられています。
決めることが少なく、完成済みであれば仕上がりや使い勝手を実際に確認して買えるのがメリットです。

建売住宅は設備や部材をまとめて購入できたり、建築工程を合理化できたりするので、注文住宅よりもコストが抑えられます。

条件に合えばお買い得な中古住宅

中古住宅は新築プレミアムや販売コストが削ぎ落とされた分、確実に安くなっています。

立地や状態がよい割安な物件はすぐに売れてしまうので、良い物件を手に入れる時の決断はスピード勝負になります。

注文住宅のデメリットと危険性

注文住宅は大きく値下がる

インパクトの大きいデメリットは支払った金額に対して値下がり幅が最も大きいことです。

将来売却しようとした時に、あまりの値下がり幅に愕然とする人もいるでしょう。

こだわり抜いて独創的になりすぎた家ほど買い手が少なくなるため、かえって相場よりも安くしないと売れません。
部材や設備、建具にお金をかけてよいものを使ったとしても、そのぶん高く売れる訳でもありません。

「渡辺篤史の建物探訪」は人気の長寿番組で、紹介される家はどれも個性的で素敵です。
しかし、売ろうとした時に買い叩かれる事例の見本市です。

注文住宅の売却時の悲劇

危険なのは、貯金がほとんどないのに注文住宅を契約し、無理な返済計画をたててフルローンを組むことです。

購入後、収入が減りローンの支払いが苦しくなって、売却しようとしたらローンの残債以下の安い査定額しかつかず、売ることも住み続けることもできずに途方にくれる、という話はよく聞きます。

注文住宅は建てた直後からの価格の下落が激しいので、コツコツとローンを返して残債が少しづつ減っていても、価格の下落に追いつかないのです。

頭金の割合を多くして、余裕がある返済計画にするなら、不本意に家を手放す可能性は限りなく低くなります。

十分な資産と収入があり、余裕資金を使って建てるなら、万が一途中で売却することになっても何のダメージもありません。
思う存分、こだわり抜いた注文住宅をつくって夢を実現させましょう。

状況や家族構成は変化する

完成したばかりの注文住宅に入居する時は、売却する時が来るなんて想像もできないでしょう。

しかし一生住むことだけを前提にした家を建てると、身動きがとれなくなることがあります。

家を建ててから十数年が経ち、子供達が独立し、体の不調が現れる年代になったら、子育てを前提に選んだ立地も間取りも、不都合に感じるようになるかもしれません。

家族構成や年齢の変化だけではありません。

異動で職場が遠くなったり転勤になったり、収入が減ってローンの支払いがキツくなったり、離婚して家を売却しなければならなくなったり‥。

ライフサイクルや状況の変化によって、最適な環境と住まいは変わります。

いつでも軽やかに売却や買い替えができるようにしておくと、家を持つことが足かせになりません。

そのためには、価格が下がりにくく売りやすい家という視点が大切になります。
さらに貸しやすさも加われば、どんな状況にも対応しやすくなります。

貸せて売れるのは、標準的な使いやすい間取り、需要のある立地です。

価値の下落幅が少ないのは中古住宅

中古住宅の築年数による価格推移

新築の戸建ては、入居当日に玄関ドアの鍵を回した瞬間に価格が下落すると言われます。

「中古戸建住宅の価格査定の例」のグラフで、価格の推移が分かります。

中古住宅価格の推移

国土交通省『中古住宅流通、リフォーム市場の現状』より作成)

このグラフは建物価格を指します。
築15年までは下落幅が大きく、その後落ち着きます。

もちろん、時期やエリアによって価格推移に上振れや下振れがあるでしょうが、大枠はこのような推移をたどると考えてよいでしょう。

戸建ての売り出し価格にはこれに土地が加わりますが、土地の価格変動はゆるやかです。

実際に売り出される中古住宅の値段の推移を例にあげます。
土地の値段は変わらないと仮定します。

新築時5000万建物3000万、土地2000万
築5年4100万建物2100万、土地2000万
築10年3380万建物1380万、土地2000万
築15年2690万建物690万、土地2000万
築20年2480万建物480万、土地2000万
築25年2360万建物360万、土地2000万
築30年2270万建物270万、土地2000万
築35年2240万建物240万、土地2000万

新築時5000万だった家を15年後に売却すれば、2310万円が消えてなくなった計算になります。

ひと月当たり13万払ったことになります。
理想の賃貸だったと思えば納得できるかもしれません。

築15年の中古戸建てを2690万で購入し、15年後に売却すれば420万の下落幅で済みます。

ひと月当たり2.3万払ったことになります。
これだけ住宅費を抑えられたら、家計に余裕ができて資産を蓄えることができるでしょう。

中古住宅は土地値にも注目する

中古住宅を検討する時は、土地の値段も確認しましょう。

売値に対して土地の値段の割合が高い中古住宅は、売る時も大きな値下がりはありません。
最後に残るのは土地だからです。

まとめ

注文住宅は理想の家をイチから作り上げることができますが、完成して入居した直後から建物の価格はどんどん下がります。

価格が下がる分の支払いは新築を建てた人に任せて、あなたは価格が落ち着いた中古住宅となったころを見計らって買いましょう。

大きく価値が下がり続ける家のために、一生懸命働いてローンを返すのは人生の損失です。

価値が落ちにくい中古住宅を買って無駄な支払いを減らし、自分の資産を守っていきましょう。

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